『あなふさぎのジグモンタ』
・とみながまい 作
・たかおゆうこ 絵
・ひさかたチャイルド
『あなふさぎのジグモンタ』紹介
ジグモンタは穴のあいた服をきれいに元通りにする「あなふさぎや」です。
ところが、せっかく直しても着てもらえなかったり新品がいいと言われたりして最近ちょっと落ち込みぎみ。
「あなふさぎなんて、もう やくに たたないんだ……」
ある日のこと、ジグモンタは、穴を元に戻すのではなく穴を活かしてリメイクする方法に気づきました。
「まあ! なんて すてきなの⁉︎」すえっこが、めを かがやかせています。「これが あの おふるの ベール⁉︎」
ハリネズミたちの嬉しそうな顔ったらありません。
ものを大切にすることを、あざやかな色彩の絵本で楽しく教えてくれます。
読書感想文の手がかり
低価格の服が増え、次から次へと服を買いかえるのが当たり前となった今、穴が開くまで服を着るとか、穴をふさぐ仕事があるということじたい、子どもたちにとっては新鮮なことかもしれません。
「モノを大切にしよう」ーーたいへんシンプルな主題なので感想文としては書きやすい作品でしょう。
この本は、モノを大切に〝しなければならない〟という窮屈な考えではなく、古いものだって少しの工夫でとっても素敵になるよと、リメイクの楽しさを教えてくれる前向きで爽やかなお話です。
簡単にモノを捨てる前に、もうひと工夫できないかと考えてみる。
もちろん服に限ったことではありません。
子ども自身でなにか工夫を発見できれば、とても価値のある感想文に仕上がることでしょう。
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