2022年 青少年読書感想文全国コンクールの課題図書を紹介します。今回は低学年編(1・2年生)です。
『つくしちゃんとおねえちゃん』
・いとう みく 作
・丹地 陽子 絵
・福音館書店
本の紹介
マイペースなつくしちゃんにしっかり者のおねえちゃん。姉妹の日常を描いたお話です。たまにはけんかもするけれど、おねえちゃんを想ういもうとと、いもうとを想うおねえちゃんそれぞれの気持ちが時に痛いほど伝わってきます。薄い本ですが読みごたえあり。
読書感想文の手がかり
・つくしちゃんたち姉妹と自身を比べてみてどのように感じましたか?
・5つのお話の中で一番印象に残っているのはどれでしょう。それはなぜでしょう?
・つくしちゃん(おねえちゃん)にどのようなことばをかけたいですか?
・表紙を見て思ったことや気づいたことはありますか?
・最後の場面、お話の続きを考えても面白そうです。
兄弟姉妹がいる人はもちろん、一人っ子の人も書きやすい課題図書です。
『ばあばに えがおを とどけてあげる』
・コーリン・アーヴェリス 作
・イザベル・フォラス 絵
・まつかわまゆみ 訳
・評論社
本の紹介
最近元気のないばあばに「ワァーイ!」をとどけようとするファーン。しかし、「ワァーイ!」をたくさん見つけてもつかまえるのはむずかしい。どうすればおばあちゃんを元気にできるのか……それはとても簡単なことだったのです。明るく可愛い絵も魅力です。
読書感想文の手がかり
・あなたにとっての「ワァーイ!」は何ですか? たくさん挙げてみましょう。
・あなたが「ワァーイ!」を届けたい人は誰?
・どうすれば「ワァーイ!」を届けることができる?
・一番好きな場面はありましたか?
・最後、おばあちゃんが笑顔を取り戻したのはなぜでしょう?
お話も短く、シンプルなテーマだからこそかえって感想文を書くのは難しいかもしれません。思いっきり自分の体験に引き寄せて考えてみましょう。
『すうがくでせかいをみるの』
・ミゲル・タンコ 作
・福本友美子 訳
・ぽるぷ出版
本の紹介
女の子の家族には、みんなそれぞれに「すきなこと」があります。しかし、女の子はまだ「すきなこと」を見つけることができていません。あれこれ試してみたけれど、どれもぴんとこない。しかし、女の子は見つけましたーー「すうがく」です! 彼女の素朴な表情がとても愛らしい絵本です。
読書感想文の手がかり
・あなたは今、すきなことがありますか? それは何ですか? どんなところがすきですか?
・反対に、苦手なことはありますか?
・すきなことがない人は、これからどんなことに挑戦してみたいですか?
・女の子が「これだ!」と見つけたのは「すうがく」でしたが、あなたはどう思いましたか?
・女の子がすきなことを見つける前と後ではどのような変化がありましたか?
すきなことがある人にとっては書きやすい題材です。まだ見つかっていない人も、考えるきっかけになったことを感想文にしてみましょう。
『おすしやさんにいらっしゃい! 生きものが食べものになるまで 』
・おかだ だいすけ 文
・遠藤 宏 写真
・岩崎書店
本の紹介
「生きもの」が「食べもの」になるーー生きていた魚がおすしになる過程を迫力ある写真で紹介してくれます。知らないことが満載で、大人も思わずへぇと納得。読み終わったあとには心から「いただきます」「ごちそうさまでした」が言えるはず。おすしやさんに行きたくなること必至です。
読書感想文の手がかり
・おすしはすきですか? 魚のほんらいの姿を考えたことはありますか?
・どの場面が一番おどろきましたか?
・この本を読む前と後では、食べものについて考え方は変わりましたか?
・食べものを無駄にしないために、自分でできることはありますか?
・今回紹介されなかった寿司ネタを自分自身で調べてみるのもいいでしょう。
日ごろ何気なく言う「いただきます」の意味をもう一度振り返るのに良い機会です。命をいただく感謝の気持ちを中心に感想文をまとめてみましょう。
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