本の紹介『サンドイッチクラブ』



『サンドイッチクラブ 』

・長江優子 作

・岩波書店


「サンドイッチクラブ」紹介

進学塾と補習塾をかけもちしながら中学受験を〝なんとなく〟目指す珠子は、成績優秀なヒカルと出会います。ヒカルの夢はアメリカ大統領?!ーーかなり個性の強い子です。

「一個500円もするのに飛ぶように売れていく」クロワッサンが一番人気というパン屋さんの珠子と、決して裕福でないヒカル。生活環境も性格も違うふたりが、ともに砂像を作り合う中で、少しずつ互いを理解し成長していきます。

小学生ユーチューバーが登場したり、ダブル塾通いが当たり前だったりと、まさに現在の物語。〝中学受験あるある〟や〝ユーチューバーあるある〟がきっと小学生読者の心をくすぐることでしょう。



読書感想文の手がかり

中学受験をする子にはとくに響くものがあると思いますが、受験をするしないに関わらず、楽しく読みつつも多くのことを考えさせられる良書です。

受験・貧困・将来など様々な切り口から語ることができますから、読書感想文を書くには比較的書きいやすい作品でしょう。

注意点は、テーマを広げすぎて散漫にならないようにすること。


恵まれた家庭で何一つ不自由のないように見える珠子ですが、なぜ受験をするのか分からずに集中して取り組めません。

強そうに見えるヒカルだって、本当は高い理想で弱い自分を隠しているだけの自分が大嫌いだと苦しんでいます。

自分を守るために、時々人を見下すような発言をするちずだって、志望校に落ちたらアメリカに行かされる杏だってーー昔も今も誰だっていろいろ抱えて生きているのです。


では、感想文を書こうとしているあなたはどうだろうかーー自問自答しながら感想文を書いて欲しいと思います。


「サンドイッチクラブ」というタイトルには良い意味で裏切られます。「そういうことか!」と思わずクスッと笑ってしまうので、これを感想文の書き出しにしてもいいかも。


・登場人物と自分を比較した→ 分かった


の型だと書きやすいでしょう。